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偏頭痛、起こってしまったら…温めて緩和?

頭痛にはさまざまな種類があります。筋肉がこわばり、血流が滞ることで起きる頭痛(緊張型頭痛)もあれば、風邪などで頭痛が起きる場合もあります。血流を促進するには温めるのが有効ですが、発熱に伴った頭痛があるときの頭痛は冷やすのが一般的ですよね。

 では、いわゆる「偏頭痛」、血管性頭痛の場合、どのような措置をとるのが良いのでしょうか?

 

 偏頭痛が起きているとき、こめかみ、額の部分にある太い血管は、急激に拡がり、伸びた状態にあります。拡張した血管が、周囲にある神経も引き伸ばしてしまい、ときには炎症を起こしてしまうことで、頭が痛むのです。

 したがって、偏頭痛の対処で患部を温めるのは間違い。かえって症状の悪化を招いてしまいます。偏頭痛の場合、冷やすことが大切です。患部や、首筋など太い動脈のある場所を、冷たいたタオルやアイスノンなどで冷やすことで、血管の拡張を縮め、痛みを緩和することができるのです。オーバーヒートしたエンジンをラジエーターで冷やして熱をとってあげるようなイメージですね。

 

 でも、頭が痛くなったときに、「これが偏頭痛かどうか」を見極めるのは難しいですよね。間違った対処をしないためにも、偏頭痛固有の症状を知っておきましょう。

 偏頭痛の症状の特徴ですが、体を動かしたり、頭を揺らしたりすると痛みが増す、あるいはまったく動けないほど痛む、吐き気がしたり、実際に吐いてしまうことがある、周囲の会話など普通であれば気にならない雑音がうるさく感じる、部屋の照明がやたらとまぶしく感じる・・・などがあげられます。痛みとしては非常に激しく、こめかみから目の奥にかけて、血管の拍動にあわせてドクンドクンと痛むのも特徴です。さらに、いわゆる「緊張型頭痛」の場合は効果のある、マッサージなどをすると、余計に症状がひどくなる場合もあります。

 

 もちろん、偏頭痛だと思って頭を冷やしたら緊張型だったために頭痛が悪化してしまった、ということもあり得ます。大雑把ですが、頭痛が起きた際に、少し体を動かしてみたり入浴等で温めてみたりして、緩和されたら「緊張型頭痛」、改善されないなら「偏頭痛」と判断するのもひとつの目安です。ただし、偏頭痛は一度発作が起きると、痛みが数日間続いたり、市販の頭痛薬等ではなかなか緩和されないなど、非常に厄介なものです。症状があまりにひどい時は、無理したり自己判断したりせずに、専門の医療機関を受診するのが良いでしょう。