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頭痛と漢方医学

西洋医学において、頭痛は「症候性頭痛」と「機能性頭痛」に分類することができます。そして、「症候性頭痛」は大まかに3タイプの頭痛に分類することができます…「偏頭痛」「群発頭痛」「緊張型頭痛」…(「急性頭痛」と「慢性頭痛」もタイプに分類する場合もあります)。
しかし東洋医学…その中でも漢方医学において、頭痛は大まかに「外感頭痛」と「内傷頭痛」の2タイプに分類されます。ここでは「外感頭痛」と「内傷頭痛」…それぞれが、どのような頭痛の症状を示しているのか触れてみたいと思います。

○外感頭痛=
日常生活における不摂生、及び「風・寒・暑・燥・湿・火」の6つの外邪(気候の変化・生活環境)が原因によって引き起こされる頭痛のことを言います。そして、外感頭痛は3つのタイプの頭痛に分類されます。
・風寒頭痛(ふうかん)…頭痛が背中まで広がる状態を言います。冷たい風に触れると頭痛が酷くなり、暖かい風に触れると頭痛が和らぐと言われています。・風熱頭痛(ふうねつ)…顔が赤くなり口が渇き、頭が裂けるような痛みを発症する頭痛を言います。・風湿頭痛(ふうしん)…食欲不振に陥り手足が異様にだるく感じられ、頭全体を袋のようなものでスッポリ包まれたような頭痛の状態を言います。このように外感頭痛では、3つの邪気「風・寒・湿」が頭痛を発症します。

○内傷頭痛=内傷頭痛は、肝臓・脾臓・腎臓の働きに関連しています。つまり、3つの臓器の機能低下が、頭痛を引き起こすと言われています。特に肝臓が機能低下した場合、西洋医学で言う「偏頭痛」「緊張型頭痛」が内傷頭痛に該当すると…。・内傷頭痛は5つのタイプの頭痛に分類されます。・肝陽頭痛(かんよう)…頭痛以外にめまいも生じ、イライラ怒りっぽくなることも。・腎虚頭痛(じんきょ)…頭がクラクラ・フラフラ、空っぽになったような頭痛を言います。・血虚頭痛(けっきょ)…頭痛以外にめまい・動悸が激しくなります。そして精神的に不安定⇒倦怠感を伴います。・痰濁頭痛(たんだぐ)…とにかく頭がスッキリしない状態で、お腹も異様に張ります。・お血頭痛(おけつ)…頭痛が慢性化しており、針で刺すような痛みを生じることも。

漢方医学における頭痛の治療方法として原因はもちろんのこと(痛みの性質・特徴・部位)、個人・個人の体質までも詳しく分析することで、独自の漢方薬を決定し頭痛を治していきます。一過性の頭痛であれば、市販されている鎮痛薬を処方すれば十分だと思います。しかし、周期的に繰り返される偏頭痛こそ、漢方薬の有効性が決め手になるのではないでしょうか。