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偏頭痛に強い体を作るには?

偏頭痛が起きてしまうメカニズムはまだ完全には解明されていません。しかし、人によって、何らかの傾向がある場合が多いのです。たとえば、特定の季節、天候、時間、睡眠時間、ストレスの有無や、女性の場合は生理の周期との関連など、特定の状況下で引き起こすことがあります。

 偏頭痛の発作が、定期的あるいは慢性的に起きてしまう方は、偏頭痛が起きるシチュエーションやタイミングを把握しておくことが重要です。できれば、手帳や日記に傾向をメモしておきましょう。頭痛の起きるタイミングや起こす原因が把握できれば、それを避けたり、起きてしまっても内服薬を効果的に服用したりできるなど、頭痛を恐れずに毎日を送ることができますね。

 しかし、偏頭痛は、もともとが慢性的な「緊張型頭痛」を引き金にして起きていることが少なくありません。とくに現代人は、仕事においてもデスクワークでパソコンを使うことが多く、休憩や余暇の時間でもゲームやテレビを見たり、携帯電話やスマートフォンを長時間いじるなど、同じ姿勢のまま目ばかりを酷使することが多いため、眼精疲労から首〜肩の筋肉のコリを招きやすく、頭痛になりやすいのです。

 このような筋肉の緊張をほぐすには、第一に、体をあたためて、血行を良くすることが効果的です。具体的には、入浴したり、蒸しタオルや温湿布、カイロで温めるなどの方法があげられます。つぎに、緊張している場所を、マッサージしたりストレッチしたりして伸ばし、緊張を緩和することも効果的です。

 筋肉がこわばらないようにするには、スポーツなどで体を動かすことももちろん効果的ですが、なかなか時間が取れない方はあまり気張らずに、仕事の合間にストレッチするなど、できるところから始めてみましょう。たとえば仕事などで長時間同じ姿勢をとってしまった場合などは、定期的に休憩を挟んだり、トイレに立ったついでに腕や首をゆっくりまわすなどでかまいません。日常の中で、筋肉が固まらないように、こまめに動かすことが大切です。

  体の緊張によって頭痛が起きてしまう場合は、日常生活の中にストレッチやマッサージを取り入れ、必要以上に筋肉が緊張しないように心がけておくことで、こりを防ぎ、結果、引き起こされる偏頭痛の予防も期待できるでしょう。

 ただし、偏頭痛は、血管が拡張することで起こります。体をあたためて緊張を防ぐことは偏頭痛の予防には効果があっても、偏頭痛の症状そのものは悪化させてしまいます。

 もし、頭痛を温めたときに痛みが収まらずにひどくなる場合は、患部を冷やし、血管を収縮させるようにしてください。